コラム

盛り上がりが続くパクチー市場 株式会社ショッパーインサイト 主任コンサルタント 矢野尚幸

盛り上がりが続くパクチー市場 株式会社ショッパーインサイト 主任コンサルタント 矢野尚幸

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 近年パクチー人気が上昇、定着しつつあります。パクチー専門店がオープンし、活況と呈するなど、以前は一部の人が好んで食べる食材でしたが、今では女性を中心に幅広い人に愛されているようです。
 そのような需要の高まりもあり、食品スーパーマーケットにおいてもパクチー関連商品の取り扱いが増えています。主な、パクチー(コリアンダー、香菜)商品は以下のとおりです。農産だけではなく、パクチーを用いた調味料、カップ麺、スナックと様々なカテゴリーから販売されています。

主なパクチー商品

 需要の高まりに伴い、販売金額も確実に増加しています。パクチー関連商品の月別販売金額PI推移を集計しました。対前年同期と比べて数値は増加傾向にあり、2016年5月は2015年5月の1.7倍に増加しています。夏場はさらなる拡大が期待されます。

パクチー関連商品の月別金額PI

※商品名にパクチー、コリアンダー、香菜とある商品の合算。PBは対象外

 それではどの世代からの購入者が多いのでしょうか。性年齢別の購入経験率(=期間中1度でも商品を購入したことのある人の割合)を集計し、2014年5月、2015年5月、2016年の5月の変化を確認しました。すると、どの世代も前年に比べて購入経験率が増加していますが、特に女性30代の増加幅が大きいです。また、男性も若年層を中心に増加しています。食品スーパーマーケットへ来店する割合の高くない、男性、若年女性からの購入が多く、需要活性化につながっているといえるでしょう。

パクチー関連商品 性年齢別購入経験率

 生鮮のパクチーを購入している人は、どのようなものと一緒に購入しているのでしょうか。生鮮のパクチーと各カテゴリーの同時併買分析(期間:2016年5月)を行いました。すると、エスニック基礎調味料(ユウキナンプラー70g、ユウキスイートチリソース245gなど)や、エスニック加工調味料(桃屋トムヤンクンの素、ハウスアジアン屋台街タイ風春雨サラダ、ユウキカオマンガイのたれ125gなど)との併買が高いようです。生鮮食品では、レモン、むきえび、春雨、セロリなどとのとの併買が見られます。また、輸入ワインとの併買も高く、ハレの日需要の傾向も見られます。

※同時併買率3.0%以上かつリフト値の高いカテゴリーを抜粋

 エスニック調味料は基礎調味料、加工調味料ともに併買率が高いことがわかりましたが、近年併買率が高まっているのは、エスニック加工調味料です。2014年5月、2015年5月、2016年5月における、生鮮のパクチーとの併買率を集計したところ、エスニック基礎調味料の同時併買率は若干減少しているのに対して、エスニック加工調味料は同時併買率が高まりました。

 このことから、以前にパクチーを購入した人は本格的な調理に用いる方が多かったようですが、最近は簡単に作れる食事にパクチーをプラスすることで、お手軽に本格的な味を楽しむ人が増えていることが推測されます。夏に入り、ますます需要の高まることが予測され、今後もブームの継続が期待できそうです。

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