コラム

20代のアルコール購買動向 株式会社ショッパーインサイト 主任コンサルタント 矢野尚幸

20代のアルコール購買動向 株式会社ショッパーインサイト 主任コンサルタント 矢野尚幸

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 酒類ではアルコール度数が低い商品が若年需要をうまく取り込むことで、売上が拡大しています※1。実際、rsSMデータで低アルコールチューハイの月別トレンド分析(販売金額PI)を行ってみると、前年に比べて金額PIが高い月が多いことがわかります。

低アルコールチューハイの月別トレンド分析

※「ほろよい」「カルピスサワー」「果実の瞬間」「バタフライ」などの合算値

 それでは、酒類全体では若年層はどのような購買行動をとっているのでしょうか。rsSMデータを用いて、さらに詳しく分析を行いました。

 最初に20代男女における酒類のカテゴリー別金額構成比を集計し、全体と比較しました。すると、チューハイ・カクテルの金額構成比が全体と比べて非常に高いことがわかります。一方、清酒、焼酎乙類等の金額構成比が低いことがわかります。

酒類カテゴリーの金額構成比(2015年9月〜2016年8月)

 現状では20代男女に清酒はそれほど購入されていませんが、清酒の中でも同世代に購入されている商品はあるのでしょうか。そこで、今度は、清酒カテゴリーにおける単品ごとの金額構成比を20代男女と全体で比較しました。すると、全体に比べて20代男女から購買されている商品としては、以下のものがあがりました。

全体に比べて20代男女の金額構成比の高い清酒(2015年9月〜2016年8月)

 白壁蔵澪などスパークリング商品のほか、上善如水などが、清酒の中では20代男女に購入されているようです。次に、白壁蔵澪などをはじめとしたスパークリング清酒の週別トレンド分析を行い、販売金額が高まる週を明らかにしました。

スパークリング清酒 週別トレンド分析

※「白壁蔵澪」「淡雪スパークリング」「すず音発泡」などの合算値

 商品を購買する時期は、クリスマスから年末が中心になります。この時期に何と一緒に購買しているのかを見るため、バスケット併買分析を行いました。

スパークリング清酒 バスケット併買分析(20代男女:2015年12月〜2016年2月)

※「白壁蔵澪」「淡雪スパークリング」「すず音発泡」など購入時のバスケット併買分析

 鍋関連の食材のほか、生ハム、ナッツ類、ナチュラルチーズといったワインのお供とも一緒に購買されているようです。ワインに近い飲み方をしているのかもしれません。
 現状では20代男女がよく購入する酒類はチューハイ・カクテルであることがわかりました。しかし、カテゴリー内の商品によっては、同層によく購入されている商品がありそうです。これらの購入促進を強化すると、若年層の需要活性化につながりそうです。

  • ※1 日刊工業新聞 2016年7月31日

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