コラム

キャラクター商品は誰が買う? 株式会社ショッパーインサイト 主任コンサルタント 矢野尚幸

キャラクター商品は誰が買う? 株式会社ショッパーインサイト 主任コンサルタント 矢野尚幸

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 食品スーパーマーケットには、ポケモン、ドラゴンボール、ドラえもん、アンパンマンなど、多くのキャラクター商品が販売されています。その中でも最近販売が増えつつあるのが、「妖怪ウォッチ」関連の商品です。妖怪ウォッチは、2013年7月に第1作が発売された任天堂の携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」向けゲームソフトです。妖怪が見える腕時計「妖怪ウォッチ」を手に入れた主人公と妖怪にまつわる物語を体験できるようになっています。また、2014年にはアニメ放送を開始し、ゲームを起点に、アニメや玩具との相乗効果で社会現象を巻き起こしました。※1私には5歳になる息子がいますが、非常にはまっており、毎日のようにアニメを見たり、メダルを使って遊んでいます。
 このようなキャラクター関連商品は、小さな子どもがいる家庭がメインの購買者であることが推測されます。実際の購買履歴データを用いて、キャラクター商品がどのように購入されているのかを、妖怪ウォッチ関連商品を例にして明らかにします。

 まず、これまでにどのような妖怪ウォッチ関連の商品が、食品スーパーにおいて販売されてきたかを確認します。主な商品をリスト化したものが図表1です。玩具菓子からの販売が最も多くなっていますが、それ以外にもヨーグルト、プリン、冷凍麺、魚肉ソーセージなど様々なカテゴリーから販売されていることがわかります。現在は約100SKUが販売されています。

図表1:主な妖怪ウォッチ関連商品(食品のみ。食品スーパーで販売が見られた主な商品を抜粋)

 実際の店舗での月別販売状況は図表2のとおりです。アニメ放送以降順調に販売金額が増加し、一時期ほどの勢いはないものの、現在も一定の販売金額を保っています。2015年5月時点では、1店舗平均で来店者1000人あたり約860円分、何らかの商品が購入されていることがわかります。全金額のうち約60%は玩具菓子など菓子が占め、次いで加工食品が10%程度となっています。

図表2:妖怪ウォッチ関連商品月別販売動向(金額PI)

出所:株式会社ショッパーインサイト real shopper SM
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 それでは、どのような世代が購入しているのでしょうか?キャラクター商品ですので、小さな子どものいる30~40代の女性の構成比が多いことは想定できますが、それ以外の世代にはあまり買われていないのでしょうか。そこで、性年代の購入動向もわかる、ID-POSデータを用いてもう少し詳しく見ていきます。

 妖怪ウォッチ関連商品の性年代別金額構成比をカテゴリー別に集計したのが図表3です。カテゴリーによって多少の増減はありますが、30代~40代女性が全体の60%以上を占めていることがわかります。やはり小さな子どものいる家庭からの購入が多いようです。

図表3:妖怪ウォッチ関連商品カテゴリー別金額構成比(2014年6月〜2015年5月)

出所:株式会社ショッパーインサイト real shopper SM
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 もう少し細かく見るために、間口奥行分析を用いて性年代別の購買率と金額を集計しました。※2 その結果が図表4です。ここでは30代~60代女性の結果のみ抜粋しています。

図表4:妖怪ウォッチ関連前商品・性年齢別間口奥行分析(2014年6月〜2015年5月)

出所:株式会社ショッパーインサイト real shopper SM
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 購入率は期間中1度でも当該商品を購入した人の割合を示します。1人当たり購入金額は、買ったことがある人が期間中に購入した平均金額を示します。すると、30代女性と40代女性は、購入率も、1人当たりの購入金額も高く、メインターゲットであることがわかります。

 さらに注目していただきたいのは、50代女性と60代女性の数値です。50代よりも60代女性の方が、購買率も一人あたりの購買金額も高いことがわかりました。これは、おそらく孫のために代理で購買しておく、孫が遊びに来た時に出せるように購買しておく、といった行動が60代女性には見られることが予測されます。

 性年代の分析によって、代理購買の傾向がキャラクター関連の菓子でも見られることがわかります。そのため、地域に中高年層が多い地域であっても、需要の高い商品に関しては、品ぞろえが必要かもしれません。

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