コラム

2017年度上半期の購買行動 株式会社ショッパーインサイト 主任コンサルタント 矢野尚幸

2017年度上半期の購買行動 株式会社ショッパーインサイト 主任コンサルタント 矢野尚幸

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 株式会社ショッパーインサイトでは、半年に1回食品スーパーマーケットにおける消費者の購買行動をまとめており、このたび2017年4月~9月の食品スーパーマーケット業態 購買行動データを発刊しました※1。今回のコラムでは特に注目される動向をご紹介します。
 まず、来店客一人当たりの2017年4月の平均来店回数、購買金額、客単価、1回当たり平均購買点数を整理しました(平均購買金額、客単価は税込)。

2017年4月の購買動向

 すると、平均購買金額や客単価等は前年を上回ったものの、平均来店回数が前年を下回りました。
 月別の平均購買点数、客単価の推移を見てみました。すると、ほぼ前年並みの月が多く、前年と比べて大きな変動は見られませんでした。

月別購買動向

 次に、カテゴリー別の上半期の動向を分析し、期間中平均購買金額(一人当たり)や、購入経験率(期間中来店者のうち購入したことのある人の割合)を集計しました。ともに前年を大きく上回ったのが下記のカテゴリーです。飲料_他は、「メロディアン甘酒195g」「森永冷やし甘酒190g」「プラス糀米糀からつくった甘酒125ml」など甘酒の販売金額が多くを占めており、前年に引き続き増加傾向が見られます。また、畜産加工品_他カテゴリーの大部分はサラダチキンが占めており、食品スーパーにおいても好調に推移しています。農産は舞茸と豆苗が好調に推移しました。

上半期カテゴリー別購買動向(増加率の大きなカテゴリー)

 一方、期間中平均購買金額(一人当たり)や、購入経験率(期間中来店者のうち購入したことのある人の割合)がともに前年を大きく下回ったのは下記のカテゴリーです。おくら、レタスなどの農産があげられます。調理時間短縮化や天候不順による価格高騰の影響を受けたようです。また、寿司盛合わせも減少していますが、これは6月頃に起こったアニサキス問題※2により、買い控えが見られたことが影響しているものと推測されます。

上半期カテゴリー別購買動向(減少率の大きなカテゴリー)

 また、今回版より性年齢別の動向を整理しました。年代による購買の違いを見るため、例として女性の世代別トマトの期間中購買金額(半年間)と購入経験率(半年間)を集計したのが下記図表です。すると、年代が上がるにつれて購買金額が多く、購入経験率が高いことがわかります。若年層への購買促進が重要と言えます。

トマトカテゴリーの購買動向

 一方、年代により異なる傾向を示すカテゴリーもあります。ナチュラルチーズや洋風スパイスでは購入経験率自体は若年女性の方が高いですが、対前年比は高年代女性の伸び率が高くなっています。食の洋風化は高年代にも進んでいることが伺え、商品政策も考慮する必要があるでしょう。

ナチュラルチーズカテゴリーの購買動向
洋風スパイスカテゴリーの購買動向
  • ※1 2017年上半期 食品スーパーマーケット業態 購買行動データ(月別購買行動編/性年代別購買行動編の詳しい概要はこちらをご覧ください
  • ※2 今年夏場の刺身類の購買動向に関しては、本コラムをご覧ください

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