コラム

新型コロナウイルス感染拡大による食品スーパーへの影響

新型コロナウイルス感染拡大による食品スーパーへの影響

本記事のPDFファイルをダウンロードする

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、全国すべての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について3月2日から春休みまで臨時休業を行うよう要請されました※1。このことにより、食品スーパーにおいても大きな影響を受けています。そこで、休校の要請が出た翌日の金曜日から日曜日までの動向を中心に、販売動向に関してrsSMデータを用いて確認しました。
 最初に、日別の1店舗当たり来店人数を前年同曜日と比較しました(図表1)。すると、元々前年を上回る日が多い状況でしたが、週末はさらに上回り、日曜日(2020年は3月1日)は、前年比115.1%と大きく来店客数が増加しました。

図表11店舗当たり来店人数
1店舗当たり来店人数

※来店人数はカード会員のみの数値です。2019年は前年同曜日

 次に、来店者1人当たりのバスケット単価を集計しました(図表2)。すると、こちらも前年を上回る状況が続いていましたが、来店者が増加した土曜日はさらに上回り前年比107.1%、日曜日も101.6%でした。来店客数が増加しただけではなく、購入金額も増加しました。

図表2来店者1人当たりバスケット単価
来店者1人当たりバスケット単価

 それでは、どのカテゴリーの販売が増加したのでしょうか。期間中の点数PIが前年に比べて増加した主なカテゴリー(i-code分類4)、減少した主なカテゴリーを集計しました。
 点数PIが増加した主なカテゴリーは図表3のとおりです。パスタソースやカレーレトルトなどの調味料や、冷凍麺、冷凍米飯などの冷凍食品の点数PIが前年に比べて増加しました。学校が休校になり、子供用の昼食を作る必要が生じたことが影響したようです。また、うるち米も大きく増加しました。

図表3点数PIが増加した主なカテゴリー
点数PIが増加した主なカテゴリー

※点数PIが10.0以上かつ主なカテゴリーを抜粋

 一方、点数PIが減少した主なカテゴリーは図表4のとおりです。新ジャンル、発泡酒など酒類の減少が見られました。当面の食品を優先して購買されたのかもしれません。

図表4点数PIが減少した主なカテゴリー
点数PIが減少した主なカテゴリー

※点数PIが10.0以上かつ主なカテゴリーを抜粋

 休校は始まったばかりで今後様々な影響が予想されます。たとえば、各種加工調味料は、昼夜自宅で食事をとる子供のため、メニューのバリエーションを広げようと購入されることが予想されます。また、先週末は点数PI値が減少した酒類も、外食を控えて自宅で飲酒する消費者が増えることから、増加に転じる可能性があります。
 しかし、一刻も早くウイルスが沈静化し、いつも通りショッパーが食品スーパーへ来店する日が戻る日を願います。

  • ※1 日本経済新聞 2020年2月27日

本記事のPDFファイルをダウンロードする

ページトップへ