コラム

新型コロナウイルス感染拡大による食品スーパーへの影響

新型コロナウイルス感染拡大による食品スーパーへの影響

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 株式会社ショッパーインサイトでは、半年に1回食品スーパーマーケットにおける消費者の購買行動をまとめており、このたび2019年10月~2020年3月の食品スーパーマーケット業態 購買行動データを発刊しました※1。2019年下半期は、消費増税後の影響、コロナウイルス蔓延に伴う影響など、例年以上に注意すべき動向となっており、今回のコラムでもご紹介します。
 まず、来店客1人当たりの2019年10月の平均来店回数、購買金額、購買点数、客単価、1回当たり平均購買点数を整理しました(平均購買金額、客単価は税抜)。平均来店回数が対前年比98.5%、平均購買金額が98.9%でした。食品の多くは軽減税率が適用されるため、直接影響は受けていませんが、多少買い控えが見られたようです。

2019年10月の購買動向
2019年10月の購買動向

 次に、月別の平均来店回数、平均購買金額(1人当たり)の推移を見ました。すると、平均来店回数は1月までは前年並みか、前年を下回る状況でしたが、2月に前年比103.8%、3月に101.6%でした。平均購買金額も2月が前年比104.8%、3月は107.6%と大きく上回りました。
 新型コロナウイルス蔓延に伴い、2月末より各種学校が休校となりました。それに伴い、例年よりも多く来店し、多く食品を購買していることが確認できます。

月別購買動向
月別購買動向

 次に、カテゴリー別の上半期の動向を分析し、期間中平均購買金額(1人当たり)や、購入経験率(期間中来店者のうち購入したことのある人の割合)を集計しました。ともに前年を大きく上回ったのが下記のカテゴリーです。
 生鮮ではぶどうやオレンジ、たら切身、ボイルホタテなどが前年を上回りました。
 生鮮以外では、パスタソース、乾燥パスタ、生・ゆで焼きそば、カップ麺などが前年を大きく上回りました。これは、前述したように2月末より新型コロナウイルス蔓延の影響により、学校が休校になり、子供用の昼食を作る必要が生じたことが影響したようです。半年間でもこれだけ大きな動きを示しておりますので、2月、3月の1カ月ごとですと、より大きな動きを示しています※1

2019年下半期カテゴリー別購買動向(増加率の大きなカテゴリー)
2019年下半期カテゴリー別購買動向(増加率の大きなカテゴリー)

 一方、期間中平均購買金額(1人当たり)や、購入経験率(期間中来店者のうち購入したことのある人の割合)がともに前年を大きく下回ったのは下記のカテゴリーです。みかん、食酢、高野豆腐などがあげられます。水産加工品_他は、主にサバの水煮缶などが該当します。近年のブームに落ち着きが見られたようです。

2019年下半期カテゴリー別購買動向(減少率の大きなカテゴリー)
2019年下半期カテゴリー別購買動向(減少率の大きなカテゴリー)

 性年齢別の動向も見ていきましょう。年代による購買の違いを見るため、例として前年同期に比べて大きく平均購買金額、購入経験率が増加したパスタソース、生ゆで・焼きそばカテゴリーの期間中購買金額(半年間)と購入経験率(半年間)を、女性の年代別に集計しました(90代も集計していますが、本コラムでは対象外としています)。
 どの世代も平均購買金額、期間中購入経験率が大きく増加しましたが、特に女性30代、40代の増加幅が大きいです。同世代はもともとの購買金額、購入経験率も高かったのですが、コロナウイルス蔓延の影響で、さらに購買が促進されました。

パスタソースカテゴリーの購買動向
パスタソースカテゴリーの購買動向

 ここ最近のパスタソースカテゴリーの週別トレンドを、年代に分けて集計しました。すると、元々女性30-40代の点数PIは高いですが、休校が決まった2月24日週や、3月23日週に他の世代よりも高い伸びを示しており、購買がさらに進んだことがわかります。

パスタソースカテゴリーの週別トレンド分析
パスタソースカテゴリーの週別トレンド分析

 生ゆで・焼きそばカテゴリーでも同様の傾向が見られました。

生ゆで・焼きそばカテゴリーの購買動向
生ゆで・焼きそばカテゴリーの購買動向
生ゆで・焼きそばカテゴリーの週別トレンド分析
生ゆで・焼きそばカテゴリーの週別トレンド分析

 東京都などではさらに休校が延長されたり、緊急事態宣言が発令されたこともあり、今後も食品スーパーへの購買が進むものと想定されます。今後も適宜状況に関しては本コラム等で紹介する予定です※2

  • ※1 2019年下半期 食品スーパーマーケット業態 購買行動データ(月別購買行動編/性年代別購買行動編の詳しい概要はこちらをご覧ください
  • ※2 より細かいカテゴリーの動向、商品別の動向をレポートとしてご希望される場合、こちらからお問い合わせください。

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