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最新お買物データからサキヨミする『消費者インサイト』第6回

Sakiyomi 教えて!サキヨミ博士!

2024.12.05

教えて!サキヨミ博士!
最新お買物データからサキヨミする『消費者インサイト』第6回

きのこが生活を救う!?きのこの買われ方をヨミトク

ショッパーインサイトが提供している全食品ID-POSデータサービス「real shopper SM」を読み解き、食にまつわる生活者のトレンドを深堀りしていくコンテンツです。
食べることが大好きなデータ分析のプロ「サキヨミ博士」と、駆け出しの助手「YOMI」が毎月1回、さまざまなテーマを掘り下げていきます。

サキヨミ博士

データから、生活者の購買行動について研究している博士。
趣味は料理で、街のスーパーで買物を楽しんでいるところを頻繁に目撃される。
先読みしているときには、頭の「Y」マークが黄色に光るらしい。

YOMI

博士が作った最先端ロボット!のはずだが、ちょっとおっちょこちょい。
博士の作る料理が大好きなYOMIはいつも一生懸命な頑張り屋。でも考えすぎると、頭から煙が出て、ショートしてしまうので注意が必要。
感情によって「Y」マークの色が変わるので注目。

寒くなると恋しくなるきのこは食卓の味方!

ブルブル…
急に寒くなったね、ハカセ

YOMIはロボットなのに寒さを感じるんじゃな~
(そんな機能、ワシ付けたかのう…⁉)

こんな寒い時期は、「アレ」食べたくなるんじゃない?
食べちゃおうよ…!

アレって、もしや… 
「鍋」じゃな!

そう!!
たくさんきのこを入れた鍋とか美味しいよね…!!

それは共感じゃ!
そういえば、きのこも色々な種類があるから、分析したら面白いかもしれんの~!

確かに!
さっそく教えて!サキヨミ博士!!

きのこは全部で4000種以上あるとされ、古くから食材や薬として人々から重宝されてきました。スーパーにも、主に10種程度のきのこが並び、様々な料理に活用されています。果たして各きのこによって特徴や違いがあるのでしょうか?
今回も「ID-POSデータ」から、消費者を読み解いていきます。

上の図は、昨年10月今年の10月までの2年間の「きのこ」の「金額PI値」の経年データを示した折れ線グラフと、各月の値を前年の同月と比較した時の伸び率を表した棒グラフじゃ。

金額PI値」はレジを通過したお客様1000人あたりの販売金額指数だったね。
こうしてみると金額PI値は秋から冬の時期に伸びているね。

良い視点じゃ。さらに、昨年同月比でみると、2024年の春や夏の伸長率は高いようじゃのぉ。

なんだかその原因が気になるね!!なんでなの?

良い好奇心じゃ。
説明のために下の図を見てくれ!

出典:農林水産省 青果物卸売市場調査(日別調査)を弊社にて加工

この図は、昨年10月から一年間の卸売価格の推移を表したグラフじゃ。きのこ、野菜それぞれ通年で流通しているイメージが強い「えのきだけ」「しめじ」「なめこ」「さやいんげん」「アスパラガス」「ほうれんそう」「ピーマン」をピックアップしてみたぞ!

野菜類は今年の春や夏の時期に価格が高騰しているけど、
きのこ類は他の野菜と比べて価格が「横ばい」で推移しているね…
これはつまり…⁉

きのこは「物価の優等生」と言われており、比較的安定した価格を保っているのじゃ。だからこそ、物価が高騰した他の野菜の代用品としてきのこ類を使う人が増えたのかもしれんの。

なるほど!きのこって色々な料理に使えるから便利なうえに、価格も安定しているから皆買っているんだね!
ちなみに、きのこの種類ごとに購入者の違いってあるのかな?

毎回いい質問じゃ!
ではさっそく、みていくぞい!

この表は、2024年の9-10月における購入額の性年代別の平均値をしめしたものじゃ。
きのこごとの傾向で3つに分類すると、同じ傾向のきのこで共通項がみられたぞ!

それぞれ、どういう分類なのかな…⁉

まず、年代が上がるにつれて購入金額が高くなり、特に70-80代の高齢者に分布が見られる「生椎茸」「舞茸」「松茸」じゃ。
これらは「香りなど風味が豊かで、彩りも楽しめるきのこ」じゃな。

炊き込みご飯にするとおいしそうだね…じゅるり…

30-40代の購入額が高い傾向があるのが「えのき」「エリンギ」「マッシュルーム」じゃな。
これらのきのこは「食感が特徴的で洋風料理ともよく合うモダンな印象があるきのこ」じゃな。

入れるだけでオシャ飯になるから若い人に人気なんだね!

そして、ややM字型で比較的全年代均等に分布している傾向がある「しめじ」「なめこ」じゃ。これらは「みそ汁や出汁との相性がよい」特徴があるぞ。

みんなが大好きなきのこだね~!
それぞれきのこによって購入者の違いがあるんだね!!

では最後に、きのこと一緒に何を買ったか併買分析をしてみるぞ~

これは今年の7-8月と9-10月における「えのき」と「しめじ」がどんな商品と一緒に買われたのかランキング形式で示したものじゃ!

どっちも併買上位品には他のきのこ類が入っているね…!!
みんな一度にたくさんのきのこを買っているんだ!!

えのきは時期に関係なく、「白菜」「鍋つゆ」「豚肉」の併売リフト値が高く、「鍋関連の食材」との結びつきが強いことがわかるの!まさに「鍋の定番きのこ」じゃな。

しめじ」は、他のきのこ類に加えて「人参」「ごぼう」「ピーマン」「南瓜」などの野菜とのリフト値が高いね。
これはどうしてだろう?

これらの食材を掛け合わせると、「シチュー」などの洋風料理や「野菜炒め」といった中華料理が作れそうじゃな。色々な食材に合う「しめじ」ならではの併買品ともいえるの~。

とりあえず、きのこがあれば、料理のレパートリーが無限大だね!早速きのこを沢山買ってくるよ!!!

きのこ祭りの幕開けじゃ~~~~~!!!!!!!

今回のまとめ

●2024年春夏のきのこの金額PI値は前年同月比を上回る
●きのこの種類によって購入層の分布に違いがみられる
●きのこの種類によって併買商品に違いがみられる

多種多様な種類があり、様々な料理で使える万能食材きのこ。今後も生活者の食生活の真ん中にくる食材なので、必見です。

当社では、今回のレポートのように商品カテゴリーごとの分析だけではなく、個別銘柄ごとの分析も実施することができます。
さらに、生活者を取り巻く環境や特徴を考慮した分析提案を行うことも可能ですので、結果の詳細や、別の市場や個別商品のデータ分析をご覧になりたい方は、画面左の「お問い合せ」からお気軽にお問い合わせください。

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