2019年5月に新天皇陛下のご即位に伴い、元号が令和に変わり、10日間の大型連休になりました。そのため、国内旅行、海外旅行へ出かける人も多く、食品SMへの影響が考えられます。そこで、今年のゴールデンウイーク期間の動向は、2017年、2018年と比べて変化は有ったのでしょうか。rsSMデータを用いて確認します。
分析期間は、2017年、2018年と比較するため、4月27日(土)~5月5日(日)の9日間としました。2018年は4月28日(土)~5月6日(日)、2017年は4月29日(土)~5月7日(日)の期間で比較しました。
最初に、日別の1店舗当たり来店人数で比較しました(図表1)。すると、2019年は4月29日(月)、4月30日(火)に前年、前々年を大きく下回ったことがわかりました。これは、2017年は月曜日と火曜日、2018年は火曜日と水曜日が平日だった一方、2019年は祝日のため、外出した人が多いことが理由と言えそうです。
図表1分析期間と曜日

※来店人数はカード会員のみの数値です
次に、期間中の平均来店回数、購買単価(税込)、平均購買点数を比較しました。すると、2017年、2018年と比べてほぼ違いがありませんでした。来店した方は例年のゴールデンウイークと同様の買物をしているようです。
図表2分析対象カテゴリー

それでは、カテゴリーごとの変化はあるのでしょうか。期間中の金額PIが2018年に比べて増加したカテゴリー(i-code分類4)、減少したカテゴリーを集計しました。
金額PIが増加した主なカテゴリーは図表3のとおりです。本まぐろ刺身や刺身盛り合わせなどは、通常のゴールデンウイーク週以上に増加しました。また、カップ麺、米飯レトルトなど単身世帯に需要の高いカテゴリーも2018年に比べて増加しました。
図表3金額PIが増加した主なカテゴリー

※金額PIが5,000以上のカテゴリーを対象
一方、金額PIが減少した主なカテゴリーは図表4のとおりです。なす、人参など農産が減少しました。また、プレミアムアイスが増加した分、ノベルティアイスやマルチパックアイスは減少したようです。
図表4金額PIが減少した主なカテゴリー

※金額PIが5,000以上のカテゴリーを対象
例年のゴールデンウイークと異なる今年の動きを踏まえて、来年以降の販売計画を考慮する必要がありそうです。