コラム

生鮮の購買行動(2020年1-12月)

生鮮の購買行動(2020年1-12月)

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 株式会社ショッパーインサイトでは、年に1回生鮮カテゴリーレポートをまとめ、各生鮮カテゴリーにおける消費者の購買行動を明らかにしています。このたび2020年1月~12月の購買行動データを発刊しました。今回のコラムでは特に注目される動向をご紹介します。

 最初に、各生鮮カテゴリー(i-code分類2)における、購入者一人当たりの年平均購買回数、購買金額、期間中購入経験率(期間中来店者のうち当該カテゴリーを購入した人の割合)を集計しました(平均購買金額は税抜)。
 すると、昨年は3月以降新型コロナウイルス蔓延の影響により、食品スーパーへの需要が高まったことから、全てのカテゴリーで期間中平均購買金額が上回りました。特に、野菜や精肉類などの増加幅が高くなりました。
 一方、平均購買回数は、従来よりも来店を控えてまとめ買いをするショッパーが多かったことから、前年並みまたは前年を若干下回るカテゴリーが見られました。
 野菜加工品や鶏肉などは、平均購買回数、平均購買金額、購入経験率が全て前年を上回り、好調に推移しました。

2020年1月-12月の購買動向
2020年1月-12月の購買動向

 次に、レポートではi-code分類4の年平均購買金額(一人当たり)や、期間中購入経験率等を集計しております。今回は、特に好調に推移した野菜加工品、鶏肉カテゴリーの動向をご紹介します。
 最初に、野菜加工品カテゴリーのうち、前年に比べて購買金額、購入経験率が共に増加した主なカテゴリーを抽出しました。野菜水煮や冷凍野菜、カット野菜ミックスなどが該当しました。

野菜加工品i-code分類4別購買動向(増加率の大きなカテゴリー)
野菜加工品i-code分類4別購買動向(増加率の大きなカテゴリー)

※購買金額が前年比3.0%以上、購入経験率が0.3ポイント以上増加したカテゴリーを抜粋

 次に、鶏肉カテゴリーのうち、前年に比べて購買金額、購入経験率が共に増加した主なカテゴリーを抽出しました。銘柄鶏・国産鶏の手羽、国産鶏ささ身などが該当しました。

鶏肉i-code分類4別別購買動向(増加率の大きなカテゴリー)
鶏肉i-code分類4別別購買動向(増加率の大きなカテゴリー)

※購買金額が前年比 3.0%以上、購入経験率が 0.3 ポイント以上増加したカテゴリーを抜粋

 また、レポートでは各カテゴリーの週別販売金額PIを集計しています。例として、カット野菜(南瓜・キャベツ・玉葱・ごぼう・妻物以外のカットした生の野菜)の週別金額PIの結果をご紹介します。同カテゴリーは、20年12週(3月16日週)まではほぼ前年並みでしたが、その後前年同週を大きく上回る週が続きました。在宅時間が増えたことで、カット野菜を用いて簡単に調理する需要が増加したものと見られます。
 しかし、20年46週(11月8日週)より前年同週を大きく下回るようになりました。これは、野菜の店頭価格が前年よりも割安だったため、需要がシフトしたと考えられます。

カット野菜カテゴリー週別販売金額PI
カット野菜カテゴリー週別販売金額PI

 一方、国産鶏手羽カテゴリーは、20年11週(3月9日週)より前年を上回り、その後も前年同週を上回る状況が続いています。継続して購買されているようです。

国産鶏手羽カテゴリー週別販売金額PI
国産鶏手羽カテゴリー週別販売金額PI

 生鮮カテゴリーレポートでは、季節指数も集計しています。下記図表は、国産鶏手羽の季節指数を示しています。従来、国産鶏手羽は4月から5月にかけて年間平均を割り込む傾向が見られますが、2020年は例年よりも購買が多かったことから季節指数は100.0を超え、例年とは異なる傾向が見られました。

国産鶏手羽カテゴリー季節指数
国産鶏手羽カテゴリー季節指数

 このように、生鮮カテゴリーレポートでは、各生鮮カテゴリーにおける、購入者一人当たりの年平均購買回数、購買金額、期間中購入経験率、週別の金額PI、季節指数をご覧いただけます。最後にこのデータを用いた活用事例をご紹介します。
 先ほどの国産鶏手羽のデータを例にとると、従来は4月~5月にかけてはそれほど需要が高まらない時期でしたが、2020年はステイホームが心掛けられたこともあり、例年よりも需要が伸びました。2021年も仮に同様の動きを示すと考えた場合、この時期に同時に購買されたカテゴリーを用いたレシピの提案を行うと、ショッパーのニーズに合致した提案になるかもしれません。
 下記図表は、2020年4月に国産鶏手羽購買者が同時に購入したカテゴリーを集計し、前年同期よりも同時併買率、リフト値がともに上昇したカテゴリーを抜粋したものです。調味料だとポン酢、生鮮食品だと特殊鶏卵、舞茸、キュウリなどが挙げられます。

 このように、生鮮と連動した展開をするには、需要が増減する時期を把握しておく必要があります。今後も定期的に各カテゴリーの動向をレポートとして集計していく予定です。

  • ※生鮮カテゴリーレポートの詳しい概要はこちらをご覧ください
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