コラム

生鮮の購買行動(2021年1〜12月)

生鮮の購買行動(2021年1〜12月)

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 株式会社ショッパーインサイトでは、年に1回生鮮カテゴリーレポートをまとめ、各生鮮カテゴリーにおける消費者の購買行動を明らかにしています。このたび2021年1月~12月の購買行動データを発刊しました。今回のコラムでは特に注目される動向をご紹介します。

 最初に、各生鮮カテゴリー(i-code分類2)における、購入者一人当たりの年平均購買回数、購買金額、期間中購入経験率(期間中来店者のうち当該カテゴリーを購入した人の割合)を集計しました(平均購買金額は税抜)。
 すると、果物、果物加工品、刺身類は購買者1人当たりの平均購買金額が前年比102%以上となりました。昨年は新型コロナウイルス蔓延の影響により、生鮮全体への需要が高まりましたが、これらカテゴリーは引き続き好調に推移しています。
 さらに、果物加工品は平均購買回数、期間中購入経験率も前年を上回りました。コロナ禍をきっかけとして新たに購買者が増加しただけではなく、継続して購買しているショッパーが多いようです。
 鮮魚は平均購買回数、平均購買金額、購入経験率が前年を下回った一方、刺身類は全て前年を上回りました。 2020年は巣篭りにより料理にトライする⼈が増加しましたが、2021年は在宅が続くことで⼿軽な⾷材への需要が⾼まったようです。

2021年1月〜12月の購買動向
2021年1月〜12月の購買動向

 次に、レポートではi-code分類4の年平均購買回数(一人当たり)、購買金額(一人当たり)や、期間中購入経験率等を集計しております。今回は、好調に推移した果物加工品、刺身類の動向をご紹介します。
 最初に、果物加工品カテゴリーのうち、前年に比べて購買回数、購買金額、購入経験率が共に増加した主なカテゴリーを抽出しました。果物加工品には冷凍果物とカットフルーツ各種が該当しますが、カットフルーツ(広義)がより好調に推移しました。中でも、カットフルーツ(狭義)やカットメロンは購買回数や購買金額の増加率が高く、カットスイカやカットメロンは購入経験率の増加率が高くなりました。
 引き続き在宅率が高い状況の中、手軽に食べられるカットフルーツへの需要が高まったようです。従来、購入経験率の高かったカットスイカやカットパインは、さらに購買者が増加し、カットフルーツ購買者が広がっていることを示しています。

果物加工品 i-code分類4別購買動向(主なカテゴリー)
果物加工品 i-code分類4別購買動向(主なカテゴリー)

※カットフルーツ(狭義):メロン・すいか・パイン以外のカットした果物

 次に、刺身類カテゴリーのうち、前年に比べて購買回数、購買金額、購入経験率が共に増加した主なカテゴリーを抽出しました。多くのカテゴリーで好調に推移しましたが、中でもかつおやかんぱちが好調に推移しました。また、若年層を中心に需要の高いサーモン刺身も1人当たり購買金額が前年比106.2%となりました。

刺身類肉 i-code分類4別購買動向(増加率の大きなカテゴリー)
刺身類肉 i-code分類4別購買動向(増加率の大きなカテゴリー)

※購買回数、購買金額が前年比3.0%以上、購入経験率が0.3ポイント以上増加したカテゴリーを抜粋

 また、レポートでは各カテゴリーの週別販売金額PIを集計しています。例として、本まぐろ刺身の週別金額PIの結果をご紹介します。同カテゴリーは、年末年始に大きく販売金額が増加しますが、それ以外の期間の動向を詳しく見るため、年末年始を除いた週別金額PIを集計し、前年同週と比較しました。
 すると、2021年に入ってから前年を上回る週が多いですが、特に21年9週(3月1日週)や21年18週(5月3日週)などは、前年同週を大きく上回りました。
 20年9週はコロナ禍による各種学校が休校となった時期で、本まぐろのような高価格帯商品よりも、生活必需品の購買が優先されました。21年はその動きも落ち着き、ひな祭りなどで食卓にのぼったようです。また、ゴールデンウイーク期間中も、20年は緊急事態宣言のため多くの人が集まることが避けられましたが、21年には久々に人が集まったことが想定されます。
 22年1月現在、オミクロン株の蔓延により、感染が急拡大していますが、この状況が5月まで続くと同カテゴリーの需要は20年並み、落ち着くと21年並みの販売金額になることが予測されます。

本まぐろ刺身週別販売金額PI
本まぐろ刺身週別販売金額PI

※年末年始週を除く

 このように、生鮮と連動した展開をするには、需要が増減する時期を把握しておく必要があります。今後も定期的に各カテゴリーの動向をレポートとして集計していく予定です。

※生鮮カテゴリーレポートの詳しい概要はこちらをご覧ください

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