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Column コラム

2022.04.27

3月のひな祭り お彼岸 和の季節催事の動向は?(後編)

ひな祭り・お彼岸期間の拡販商品「生菓子」の効果確認

 4月コラム(前編)にて「ひな祭り」「お彼岸」各期間で菓子が好調だったと報告させて頂きましたが、菓子の中でも各チェーンで強化していたおはぎや桜餅を軸とした半・生菓子がどのような効果をもたらしたかを掘り下げて見てみたいと思います。
 寄与度という指標で菓子カテゴリーをサブカテ単位で確認します。「寄与度」は全体の伸び率(前年比)に、掘り下げた各サブカテゴリーの伸びがどのくらい貢献しているかを比較しやすくするため指標化したものです。昨年の全体実績を分母にして、各サブカテゴリーの前年差を分子にして算出した指標です。各サブカテの寄与度を合計すると、カテゴリー計の寄与度と一致します。
 伸び率(下記の場合104.7%の4.7%)は各サブカテの寄与度を相殺した計4.7%と一致します。

ひな祭り期間菓子サブカテ単位寄与度計算

データ出典 rsSM 全国 嗜好品・菓子 会員のみ
データ出典 rsSM 全国 嗜好品・菓子 会員のみ

 3月のひな祭り・お彼岸ともに菓子類が好調でしたが、両催事ともに半・生菓子が菓子の伸び率の約半分に貢献しています(ひな祭り菓子4.7%伸びのうち1.9% お彼岸12.6%のうち4.7%)。ひな祭りではさくら餅、お彼岸ではおはぎが各チェーンのチラシにも掲載され売り場でもしっかり露出されていました。特にお彼岸のおはぎは惣菜でオリジナル商品として展開しているチェーンも多くなってきており、お客様の認知が高まっていることがこの結果につながっていると思います。

ひな祭り・お彼岸期間の拡販商品「生菓子」の性年代別購入者前年比較

 3月の菓子だけでなく全体の購買を牽引してくれた「半・生菓子」の拡販は、来店されたお客様のどの層に支持されたのか、両催事期間の購入者の性年代別構成比の分布と、前年との構成比差異を確認しました。

データ出典 rsSM 全国 半・生菓子 会員のみ
データ出典 rsSM 全国 半・生菓子 会員のみ

2022年3月月間 全商品 性年代別 間口×奥行分解 バブルMAP

 3月全商品対象で性年代別の間口奥行を確認すると、女性70代80代の間口が拡大しています。昨年に比べ高齢者のコロナ不安が薄れ連休での購買意識に変化が表れているのかもしれません。
 購買意欲が高まってきてる高齢者に季節催事の和菓子は効果的な商材であったと思われます。シニア対策としての和菓子の強化は重要だと感じました。

データ出典 rsSM 全国 全部門 会員のみ
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