Sakiyomi 教えて!サキヨミ博士!
2024.09.05
教えて!サキヨミ博士!
最新お買物データからサキヨミする『消費者インサイト』第3回
「糖質」の違いによる消費者の変化を読み解く!
ショッパーインサイトが提供している全食品ID-POSデータサービス「real shopper SM」を読み解き、食にまつわる生活者のトレンドを深堀りしていくコンテンツです。
食べることが大好きなデータ分析のプロ「サキヨミ博士」と、駆け出しの助手「YOMI」が毎月1回、さまざまなテーマを掘り下げていきます。
サキヨミ博士
データから、生活者の購買行動について研究している博士。
趣味は料理で、街のスーパーで買物を楽しんでいるところを頻繁に目撃される。
先読みしているときには、頭の「Y」マークが黄色に光るらしい。
YOMI
博士が作った最先端ロボット!のはずだが、ちょっとおっちょこちょい。
博士の作る料理が大好きなYOMIはいつも一生懸命な頑張り屋。でも考えすぎると、頭から煙が出て、ショートしてしまうので注意が必要。
感情によって「Y」マークの色が変わるので注目。
暑いときにおいしい冷えた一杯、
糖質のありなしで相性のよい食品が違う?
今日も一日、仕事頑張ったの~
こういう日はグイっと飲みたい気分じゃ!
そう言うと思って、缶の飲み物をたくさん買ってきたよ!
僕は甘いやつがいいな!! ハカセは?
ワシはおつまみに合う「無糖」のやつがいいのぉ・・・
最近はいろいろな種類の飲み物があって彩り豊かじゃの!
たしかに!!どれを選んだらいいのか迷っちゃう!
フレーバーもたくさん種類があるし、味や糖分の有無で何か違いがあるのかな~?
いい視点じゃな。
今回は、飲料の「フレーバーの違い」や「糖分の有無」などに着目して、消費者の違いや変化についてみてみようか!!
健康志向の高まりや、若者のお酒離れ、価値観の多様化が進行しています。さらには、エンタメ性を取り入れた商品が発売されるなど、アルコール/ノンアルコールにかかわらず飲料市場は目まぐるしいスピードで変化しています。
ここでは「フレーバーの違い」や「糖分の違い」の観点から、消費者を分析してみます。
図1 年代別RTD類・ノンアルコール飲料 購入者1人あたり購入額
(2023年8月と2024年8月を比較)
図1は、昨年と今年の8月度におけるRTD類(缶チューハイなどそのまま飲めるビール以外のアルコール飲料)・ノンアルコール飲料購入者1人あたりの購入額をフレーバー別にまとめたものじゃ。
レモンフレーバーのお酒が全年代で一番人気なんだね!
確かにレモンサワーってたくさん種類があるし、人気もうなずけるよ!
うむ、さらに面白いポイントとしては、2023年8月と2024年8月を比較すると、どの世代においても「ハイボール」の購入額が減少していることがうかがえるぞ!
逆に「ビールテイスト」「グレープフルーツ」は増加傾向にあるようじゃ!
「プレーン」はどの世代でも上位に入っているね。最近、新商品も多く発売されているけど・・・なんでだろう?
推測にはなるが、食事と一緒に飲むときの相性がいいからではないかの?
「食中酒の新たな定番」になっているのかもしれんのぅ。
図2 「糖質あり」「無糖」の20-30代併買リフト値上位20
無糖とは、糖質及び糖類ゼロの飲料を指す
(併買対象からは酒類を除外、2024年7月21日~8月20日)
図2は、20-30代の直近1カ月での「糖質あり」の飲料と「無糖」の飲料それぞれの「併買リフト値」が高い食品をランキングで示した表じゃぞ!
「併買リフト値」ってなに?
「糖質あり」や「無糖」の飲み物を買ったときに、同時に別の商品が買われる度合いのことじゃな。「一緒に買われやすい商品」だと思ってくれ!
なるほど!糖質の有無による違いとしては「糖質あり」は「牛肉」や「フランクフルト」などの肉類がランクインしていて、「無糖」は「いか刺身」「かつお刺身」「ほたて刺身」などの魚介類がランクインしているね!!
驚きじゃの・・・
「肉には甘い飲み物が合う」のも納得できるし、「魚を食べるときはあっさりした飲み物が飲みたい」感覚も「確かに!」って感じじゃな!!
しかも「糖質あり」は「水産つまみ菓子」や「ポテトチップス」など、「しょっぱい食べ物」と同時に買われているね!!
しょっぱいモノを食べた後に甘い飲み物を飲んで、またしょっぱいモノを食べる・・・
こりゃあ「無限ループ」じゃ!!止まらんの!!
ハカセの飲む手が止まらない・・・!?
打ち上げも長くなりそうだな・・・(YOMI心の声)
今回のまとめ
●一番人気の定番フレーバーは「レモン」
●「ハイボール」の購入額が低下傾向
●「プレーン」フレーバーが人気に
●併買される食品は
「糖質ありの飲み物」
⇒肉類・塩分の高いおつまみ・スナック菓子
「糖質なしの飲み物」
⇒魚介類
アルコール飲料業界では、酒税改正やアルコールガイドラインの改定、大手各社中心にさまざまな新商品が発売されるなど、日々市場が変化しています。
また「ソバーキュリアス(あえてお酒を飲まないという選択)」がトレンドになるなど、ノンアルコール市場も国内外問わず盛り上がりを見せています。今後も飲料市場に関するデータの重要性は高まっていくことでしょう。
当社では、今回のレポートのように商品カテゴリーごとの分析だけではなく、個別銘柄ごとの分析も実施することができます。
さらに、生活者を取り巻く環境や特徴を考慮した分析提案を行うことも可能ですので、結果の詳細や、別の市場や個別商品のデータ分析をご覧になりたい方は、画面左の「お問い合せ」からお気軽にお問い合わせください。