Sakiyomi 教えて!サキヨミ博士!
2024.11.07
教えて!サキヨミ博士!
最新お買物データからサキヨミする『消費者インサイト』第5回
冷凍食品は消費者の生活を映し出す鏡!?
消費者をヨミトク!
ショッパーインサイトが提供している全食品ID-POSデータサービス「real shopper SM」を読み解き、食にまつわる生活者のトレンドを深堀りしていくコンテンツです。
食べることが大好きなデータ分析のプロ「サキヨミ博士」と、駆け出しの助手「YOMI」が毎月1回、さまざまなテーマを掘り下げていきます。
サキヨミ博士
データから、生活者の購買行動について研究している博士。
趣味は料理で、街のスーパーで買物を楽しんでいるところを頻繁に目撃される。
先読みしているときには、頭の「Y」マークが黄色に光るらしい。
YOMI
博士が作った最先端ロボット!のはずだが、ちょっとおっちょこちょい。
博士の作る料理が大好きなYOMIはいつも一生懸命な頑張り屋。でも考えすぎると、頭から煙が出て、ショートしてしまうので注意が必要。
感情によって「Y」マークの色が変わるので注目。
進化し続ける冷凍食品を読み解いてみる
ハカセ!!
今日のお弁当すごく豪華だね!!美味しそう!!
ほっほ~おいしそうじゃろ~!
実はこれ全部「冷凍食品」なんじゃよ。
ええ!?すごくクオリティが高いね!!
味も、とってもおいしいよ!(モグモグ)
共働き世帯が過半数を超えたり、生活のスタイルが多様化したことによって冷凍食品のニーズも年々高まったのと、冷凍技術が高まった事で、美味しい冷凍食品のバリエーションが増えたからじゃな!!
(こやつ。。。 自然と盗み食いしてるのぉ。。。)
なるほど。。。
様々なニーズに対応しているということは、それぞれの商品ごとに生活者の違いが見えてきそうだね!!
すごく察しが良くて毎回助かるぞい!!
それでは今日は、「冷凍食品」という観点から消費者を読み解いていくぞ~!!
年々市場が拡大しつつある冷凍食品市場。
以前は「手抜き」としてネガティブなイメージもありましたが、いまや「手間抜き」として、様々な生活スタイルに対応した「時短」かつ「おいしい」商品として注目されています。
今回も「ID-POSデータ」から、消費者を読み解いていきます。
上の図は、2024年の上半期の「一人当たりの購入金額」を対前年同期比でランキング化したものじゃ。
1位の「冷凍米飯用総菜」は、牛丼・天津飯・中華丼などの具の冷凍食品なんだね。
「冷凍カレー」が3位だし、ご飯の上に乗せる商品が高い伸び率がある気がするよ!!
いい視点じゃ。ご飯に乗せる冷凍食品をスーパーで購入し、自炊したご飯と一緒に食べる「ハイブリット自炊」の行動をしているのかもしれないのぉ。
ご飯は日本人の主食としてよく食べられているし、量は自分で調整したいという人もよく見かけるね。
そういった意味で、とっても便利なモノなんだね!
生活者の細かいライフスタイルの変化やインサイトの兆しが感じられるのぉ~
上の図は、先程の「2024年上半期における冷凍食品の1人あたり購入金額の前年同期比」を性年代別で細かくランキング化したものじゃ。
「冷凍米飯用総菜」は女性のどの年代でも、2位以内にランクインしているね!
「冷凍カレー」は10代~30代の若年男性で特に高い伸び率がみられるよ。
「ハイブリット自炊」をしているのかもしれんの~。
「冷凍ワンプレート」についてはどうじゃ?・・
「冷凍ワンプレート」は、10~20代男性、70代男女で高い伸び率が見られるね。若年層、シニアともに人気なカテゴリーなんだね!
「冷凍ワンプレート」は温めるだけで一食のおかずとご飯が完成する商品もあるので、皿洗いの手間も省ける簡便性が高いだけじゃなく、「商品のバリエーションの豊かさ」がその理由かもしれないのぉ。
ジャンクでボリュームのある、若年層の男性が満足できるものから、栄養面でバランスの良い商品といった、女性やシニアが嬉しい商品など、幅広いバリエーションは、飽きなくて最高だね!
上は、先程のランキングでも上位にあった「冷凍米飯用総菜」、「冷凍ワンプレート」、「冷凍焼鳥」の3つのカテゴリ別ごとの併買分析の表じゃ。
リフト値が高いほど、その商品と一緒に買われる可能性が高いカテゴリであることがわかるぞ!
「冷凍米飯用総菜」と一緒に買われやすいのは、温めるだけでご飯にかけて食べられる「カレーレトルト」、温めるだけでおかずになる「レトルトフライドキチン」「レトルトハンバーグ」、お湯を注ぐだけで出来る「即席みそ汁」「即席スープ」などのリフト値が高くなっているね!!
時短・簡便商品との関連性が高いようじゃな。
つまり、「温めるだけ」「注ぐだけ」といった手軽に調理が済ませたい商品を好む「○○だけ主義」の傾向がみられるの。(これはワシのことじゃな。。。)
まるでハカセだね!!
「冷凍焼鳥」は、「輸入鶏切身」「唐揚粉」「輸入豚しゃぶしゃぶ用」「冷凍むきえび」など、生鮮を含む調理が必要な商品のリフト値が高くなっているね。これはどんな人が買っているのかな?
調理商品を買うということは「自炊」をしている一方で、冷凍焼鳥を買うといった「手間抜き」をしている人が多いということじゃな。
コストやタイムパフォーマンスを意識した「気負わない自炊」の傾向があるのかもしれんのぉ…
同じ冷凍食品でもこんなに違うんだ。。。
併買分析って面白い・・・
「ID-POSデータの沼」へようこそ。。。
データからヒトの生活を読み解くのは面白いぞ~
今回のまとめ
●「2024年上半期冷凍食品ランキング1位は「冷凍米飯用総菜」
●「冷凍ワンプレート」は若年層、シニアともに好調
●カテゴリごとに併買商品の違いが明らかに
生活者のライフスタイルの多様化とともに、バリエーションが豊かになり、市場としてまだ成長中の冷凍食品市場。
今後も技術の発達や生活者の変化とともに、様々な新商品が登場していくことでしょう。今後もどのように変化していくのか必見です。
当社では、今回のレポートのように商品カテゴリーごとの分析だけではなく、個別銘柄ごとの分析も実施することができます。
さらに、生活者を取り巻く環境や特徴を考慮した分析提案を行うことも可能ですので、結果の詳細や、別の市場や個別商品のデータ分析をご覧になりたい方は、画面左の「お問い合せ」からお気軽にお問い合わせください。