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最新お買物データからサキヨミする『消費者インサイト』第8回

Sakiyomi 教えて!サキヨミ博士!

2025.02.10

教えて!サキヨミ博士!
最新お買物データからサキヨミする『消費者インサイト』第8回

今年のバレンタインは「甘い」のか!?
値上げ環境下のバレンタイン消費をヨミトク

ショッパーインサイトが提供している全食品ID-POSデータサービス「real shopper SM」を読み解き、食にまつわる生活者のトレンドを深堀りしていくコンテンツです。
食べることが大好きなデータ分析のプロ「サキヨミ博士」と、駆け出しの助手「YOMI」が毎月1回、さまざまなテーマを掘り下げていきます。

サキヨミ博士

データから、生活者の購買行動について研究している博士。
趣味は料理で、街のスーパーで買物を楽しんでいるところを頻繁に目撃される。
先読みしているときには、頭の「Y」マークが黄色に光るらしい。

YOMI

博士が作った最先端ロボット!のはずだが、ちょっとおっちょこちょい。
博士の作る料理が大好きなYOMIはいつも一生懸命な頑張り屋。でも考えすぎると、頭から煙が出て、ショートしてしまうので注意が必要。
感情によって「Y」マークの色が変わるので注目。

バレンタイン期間のチョコ消費の実態とは?

ハカセ~~!!
な…なんと、お隣に住んでいるお姉さんからバレンタインのチョコ貰っちゃったよ!!!

な…なんじゃと⁉ ワシはまだもらったことが無いのにどういうことじゃ…

しかも手作りだ!!
まぁ、日頃の行いかな~(ドヤっ)

自慢はもう結構じゃ!!
ワシだって若い頃はブイブイ言わせてたんじゃ~!!

見苦しいよハカセ…
これだけ人の心を左右するバレンタインはやっぱり消費にも影響があるのかな~

トホホ…(泣)
バレンタインによって生活者の消費動向にどんな変化があるのか見てみるぞい…!!

2月14日のバレンタインデーは、聖ヴァレンティノの記念日として、496年にローマ教皇が制定したのが由来であり、その1000年後の14世紀以降「恋人たちの日」として確立、チョコを渡すようになったのは19世紀ごろからと言われています。
日本では1970~80年頃から始まったと言われており、今では一般的になっています。
2月14日のバレンタインデーに合わせて生活者の消費動向はどんな変化があるのでしょうか?
「ID-POSデータ」全体の傾向から、より大きな消費者トレンドを読み解いていきます。

こちらは、2023年と2024年におけるバレンタイン1週間前の期間中の「板チョコの出現率」を表したグラフじゃ。

「出現率」は、レジを通ったバスケットのうち、板チョコが入った割合の事だね!数値が高いと、買われる頻度が高いということだね!

グラフを見てみると、どちらの年も2月7日~8日ごろから出現率が増加し、2月13日をピークに非常に高い出現率に達しているね!!

そうじゃな。バレンタインの一週間前から徐々に準備する人が増え始めて、前日に作る人が多いのが見て取れるのう!

こちらは、先程の2023年と2024年におけるバレンタイン1週間前の期間中の「出現率」を、女性10-20代・女性30-40代の年代別のを表したグラフと、各日の「出現率の全日差」を示した表じゃ!

10-20代の方が、30-40代よりも板チョコを多く買っている傾向があって、バレンタイン自体に大きな関心があるんだね!

「出現率の前日比」をみてみると、23年は2月11日(土)、24年は2月10日(土)の前日比が大きく、バレンタイン直前の週末の土曜日によく買われていることがわかるぞ!

今年も同じ傾向が続くのであれば、2月8日(土)の板チョコ購買がアップしたかもの!

2024年のバレンタイン週(2024/02/08~2024/02/14)と直前週(2024/02/01~2024/02/07)を比較し、チョコレートカテゴリ(ミルク・ブラック・ホワイトなど)の中でバスケット数PI値(レジ通過1000バスケットあたりの出現率)伸長率上位のアイテムの「バスケット数PI値」と「伸長率」を示したグラフじゃ。

どのアイテムも直前の週と比べて伸長率が150%以上だね!!
その中でも2/14週のバスケット数PI値が最も高いのは「ミルクチョコレート」だ!

「ミルクチョコレート」は手作りチョコでは欠かせない存在なんじゃな!とはいえ、「ホワイトチョコレート」も伸長率が3倍の水準を超えていて、バレンタイン週に良く買われる傾向があるぞ!

上左のグラフは2023年1月2日週から2025年1月6日週までの「板チョコの平均単価の推移」を示したグラフじゃ。
24年6月ごろから急激に上昇し、秋ごろには140円台に到達しておるの…

なんで値段が上がっちゃったの?

昨今の物価上昇の影響を受けているほか、チョコレートの原料であるカカオ豆の原産地の天候不順や病害の発生により世界的にカカオ不足が起きている事態(カカオショック)も要因のひとつだと考えられるぞい…

なんでも値上げで困っちゃうね…

右のグラフは、板チョコの単価と点数の関係性を表した分布図なんじゃが、右下がりになっていて、単価が上昇すると点数が減少する傾向がみてとれるぞい。

値上げはバレンタインにとって厳しいね…
このままこの傾向が続くとどうなっちゃうのかな…?

近年はご褒美チョコ・自分用チョコを購入する人が増えているともいわれており、物価高のバレンタインではさらにメリハリ消費の動きが進む動きもあるかもしれんの~。

そっか~
ホワイトデーのお返しも奮発しなきゃ…
ハカセもメリハリ消費頑張ろうね!

余計なお世話じゃい!!

今回のまとめ

●バレンタインの準備は1週間前から始める傾向
●「ホワイトチョコレート、バレンタイン週の伸長率は直前週の3倍の水準に
●バレンタイン消費にもメリハリ消費の兆し

チョコレートにも値上げの波がやってきていることが伺えます。すっかり日本の定番イベントとして定着したバレンタインですが、今後、時代に合わせ、新しく変わっていくかもしれません。

当社では、今回のレポートのような商品カテゴリーごとの分類だけでなく、個別銘柄ごとの分析も実施する事が出来ます。さらに、生活者を取り巻く環境や特徴を考慮した分析提案を行うことも可能ですので、結果の詳細や、別の市場・個別商品のデータ分析をご覧になりたい方は、画面左の「お問合せ」からお気軽にお問い合わせください。

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